過去の談話会
第201回 「海と陸から鬼界海底カルデラの実像に迫る-最新の探査技術から見えてきた縄文の巨大噴火-」
講師: 鈴木 桂子 氏(神戸大学海洋底探査センター客員教授)
日時: 2024年7月12日(金)15:00~16:30
九州南方40kmに位置する鬼界カルデラは、2つの島がカルデラの北縁として海上に顔を出し、大部分は海底に没している海底カルデラです。7300年前には南九州の縄文人を一掃するような巨大噴火を起こしました。鬼界カルデラは松本唯一(1943)がその存在を明らかにして以来、陸上部分が主に調査されてきましたが、2016年以降、海底下の調査が始まりました。海と陸の調査から海底カルデラの成り立ち、海底下の構造、噴火現象、マグマ溜まりなどから鬼界カルデラの実像に迫ります。
第202回 「誘発地震の実態と応用:フィールドデータ解析から大型試験片による再現実験まで」
講師: 伊藤 高敏 氏(東北大学流体科学研究所附属未到エネルギー研究センター地殻環境エネルギー研究分野教授)
日時: 2024年11月22日(金)15:00~16:30
災害をもたらす自然地震は脅威である。一方、エネルギー資源開発の分野では、流体圧入で地下岩体を破壊して透水性を改善する作業が実施され、それが地震を誘発する。この地震は、ときとして建物にダメージを与えることもあるが、通常は人が感じない程度に規模が小さい。そこで抑制ではなく、それを逆に利用することで、可視光はおろか電波も通さない地下深部の流路構造評価を可能とする限られた手段となっている。本講演では、誘発の実態と応用の現状、ならびに数値解析と室内実験で明らかになった発生メカニズムを解説する。
第203回 「日本の古生物学の歩みをふりかえる」
講師: 矢島 道子 氏(東京都立大学非常勤講師)
日時: 2025年1月17日(金)15:00~16:30
2025年、日本古生物学会が創立90周年を迎えます。そして、1874年にドイツのギュンベルが日本の化石を報告してから150年になります。日本の古生物学は西洋諸国と比べると少し遅れて出発しましたが、ぐんぐんと追いついて、現在は肩を並べています。化石とは何かを明らかにすることから始まり、化石から地層の堆積した時代や環境を明らかにすることが主流となり、そして化石自身を生物としてみて、その進化史をさぐるようになりました。最近の古生物学研究は、現在の生物の未来を導いているように見えます。
