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深田研談話会

過去の談話会

2018年度

第185回  「危ない地形・地質の見極め方 ‐現場で考え学んだこと‐」
講師: 上野 将司 氏 (地すべり学会解説委員、岐阜大学客員教授)
日時: 2018年4月6日(金) 15:00~17:00
土砂災害調査や対策、建設工事等に関する斜面問題を通じて現場で考え学んだことについて、具体的な事例をもとに、地すべり移動体の形状、地すべり地の地下水、受け盤斜面の不安定化、表層斜面の不安定化などについて写真や図でわかりやすく解説します。

第186回 「地圏素材の風化と崩壊 ‐歴史遺産構造物を例に‐」
講師: 藤井 幸泰 氏 (名城大学准教授)
日時: 2018年5月11日(金) 15:00~17:00
石材や日干し煉瓦といった地圏素材は、古代から利用されてきた天然素材といえる。このような地圏素材で構成される歴史的構造物は、修復を通して、現在も遺産として保存されている。遺跡の修復・保存の際に問題となる、風化による崩壊メカニズムの解明について、画像計測等を利用した事例を紹介する。

第187回 「地震や火山災害とどの様に付き合うか‐南海トラフ地震と御嶽山2014年噴火‐」
講師: 山岡耕春 氏(名古屋大学大学院環境学研究科教授)
日時: 2018年7月13日(金) 15:00~17:00
地震や火山噴火の確実な予測は困難であることが明らかになってきた。その一方で、観測技術の進歩により小さな変動でも確実に捉えられる様になってきた。この様な状況において、専門機関はどの様に情報を出すべきか、防災行政は何を考慮すべきか、個人はどの様に行動すべきかについて、南海トラフ地震や2014年御嶽山噴火に関わる情報を材料にして考えてみたい。

第188回 「断層・褶曲はなぜそこにできるのか–再現することで見えてくる世界–」
講師: 山田 泰広 氏(国立研究開発法人海洋研究開発機構 海洋掘削科学研究開発センター長)
日時: 2018年11月 2日(金) 18:00~19:30
地層の褶曲や断層は一見すると複雑でどこを手掛かりに理解すれば良いのか分からないが、それを作った主な原因に注目すると似た形を実験室やパソコンで再現することができる。これまでに行われてきた再現実験から、断層や褶曲ができる時に何が起きているのか、その知識が何に使えるのか考えてみたい。

第189回 「沿岸域の地下水挙動の理解に向けて–様々な時間スケールの現象を見て考える–」
講師: 徳永 朋祥 氏(東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授)
日時: 2018年12月 7日(金) 18:00~19:30
沿岸域の地下水の挙動は、地球表層で起きる様々な事象の影響を受けており、極めて興味深い。本講演では、氷河性海水準変動に代表される10万年スケールの変動に伴う地下水挙動から、現在の地下水流動系の中での淡水・塩水分布の特徴、津波等地質学的には極めて短い時間で起こる現象が引き起こす地下水への影響等について紹介する。

第190回 「自然由来の重金属等に関する環境リスクマネジメントと改正土壌汚染対策法」
講師: 門間 聖子 氏(応用地質株式会社 技術本部技師長室 技師長)
日時: 2019年 2月16日(土) 14:00~15:30
建設事業で自然由来重金属による環境リスクが問題とされて久しいが、最近は合理的なリスクマネジメントを行う事例が見られるようになり、土壌汚染対策法でも自然由来基準不適合土壌の有効利用の道が開けようとしている。法によるものよらないもの、それぞれのケースにおける環境リスクマネジメントのあり方を、事例を踏まえて考察する。

第191回 「数値地形画像を用いてダイナミックな地表面変位を可視化する」
講師: 向山 栄 氏(国際航業株式会社 技術サービス本部防災部 技術開発担当部長)
日時: 2019年 3月22日(金) 18:00~19:30
測量技術の進歩により、大量かつ高密度の計測点群から、実地形に忠実なデジタル地形モデルを作成できるようになったことで、地形情報に質的変化がもたらされた。地形は、4次元の「計れる画像」として扱うことができる。本講演では、多時期のデータを用いて、地表面の任意の場所の変位を、地上に観測機器を置かずに、定量的に把握する技術を紹介する。