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当研究所村宮研究員が新属新種のアンモナイト化石を発見![2021.01.01 | 研究事業]

 当研究所の村宮悠介研究員と国立科学博物館の重田康成博士(環境変動史研究グループ長)は、北海道中川郡中川町に分布する上部白亜系蝦夷層群から、ディプロモセラス科に属する新属新種のアンモナイト化石を発見しました。ディプロモセラス科のアンモナイトは、蝦夷層群からは極めて豊富に産出し、北西太平洋地域で大繁栄したグループです。今回発見されたアンモナイトは、形状と発見地の地名から「天塩(てしお)のゼンマイ石」を意味する、“Sormaites teshioensis”(ソルマイテス・テシオエンシス)と命名されました。国内から本科の新属が発見されるのは、1984年以来37年ぶりです。今回の発見により、白亜紀後期の北海道周辺(太平洋北西部)に生息していたアンモナイトの多様性と進化の過程がより詳しく明らかになりました。この研究成果は、2021年1月1日付けの日本古生物学会の英文誌“Paleontological Research”(パレオントロジカル・リサーチ)に掲載されています。

Sormaites teshioensisの標本写真。中央が種の基準となる完模式標本。いずれも国立科学博物館所蔵。

★論文情報
論文タイトル:Sormaites, a new heteromorph ammonoid genus from the Turonian (Upper Cretaceous) of Hokkaido, Japan
著者:村宮悠介(公益財団法人深田地質研究所・研究員),重田康成(国立科学博物館・環境変動史研究グループ長)
掲載雑誌:Paleontological Research(日本古生物学会発行の英文誌)
掲載誌の発行日:2021年1月1日

★詳細はこちら(PDF)